皆さんこんにちは!
マイクロソフトの創業者として知られている実業家ビルゲイツが設立した非営利団体
ブレークスルー・エナジーは、飛行機雲の研究を行っています。
大規模な飛行機雲実験のためにEUの資金援助を求める
航空会社7社を含む航空業界の利害関係者の連合体は、4年間で1万8000便の飛行を
対象とする大規模な飛行機雲軽減実験のためにEUの資金援助を求めています。
過去数か月間、マイクロソフトの起業家ビル・ゲイツが設立した非営利団体ブレーク
スルー・エナジーは、飛行機雲の研究を加速し、運用上の課題を特定するために、
「コントレイル・パイロット」と呼ばれる利害関係者のコンソーシアムを結成しました。
このグループには、飛行計画の専門家、研究機関、気象の専門家も含まれています。
コントレイル・パイロット社は現在、EU排出量取引制度(ETS)で集めた資金を環境
プロジェクトに回すEUイノベーション基金からの900万ユーロ(960万ドル)の助成
金申請が成功したかどうかを待っているのです。900万ユーロは、2025年に1年間の
技術準備から始まり、その後2026年から2029年までの4年間の試験が続く1500万
ユーロの試験に必要な予算の約60%に相当する。助成金申請の結果は9月に公表され
る予定です。
この実験は、ブレークスルー・エナジー、グーグル、および複数の航空会社が行った
以前の研究に基づいています。より大規模な実験が承認されれば、参加するすべての
航空会社の少なくとも18,000便の飛行で飛行機雲の形成を軽減することが目標とな
ります。
ブレークスルー・エナジーの飛行機雲政策・戦略責任者マッテオ・ミロロ氏は、この
大規模な実験を「具体的かつ実用的な次のステップ」と表現しました。同氏は他の
航空会社にも参加を呼び掛け、実験では飛行機雲の研究が航空便の日常業務にどの
ように反映され、飛行計画担当者、パイロット、航空管制にどのような影響を与える
かを調べることになると述べました。
「飛行機雲の研究を加速させ続けることが目的です。私たちはもっと多くのことを
調べ、関連する課題をよりよく理解しようと急いでいます」とミロロ氏は語りました。
「果実は必ずしも低いところにあるわけではありませんが、木の上にあります。私た
ちは、落下を避けるために、一歩ずつ梯子を登って果実にたどり着く必要があります。」
ミロロ氏は、この研究が、科学研究と運用上の問題に関して飛行機雲の盲点を明らか
にし、変化を加速させるのに役立つことを期待しているのです。
世界的な航空コンサルタント会社 To70 は、実験の設計と EU の資金提供提案の作成
で コントレールパイロットを支援しました。「この「生きた実験室」は、関係者が
飛行機雲緩和の運用上の影響を理解するのに役立ちます」と、To70 の持続可能な航空
コンサルタント ヴィンセント・デ・エース氏は言います。「飛行機雲の科学に支えら
れ、欧州の資金援助を受けたこのプロジェクトは、航空会社とフライト プランナーに
飛行機雲緩和で何が達成できるかを示す機会を提供します。」
6 月 18 日から 20 日まで、ブレークスルー エナジーと グーグルリサーチはロンドン
で 3 日間の飛行機雲ワークショップを開催しました。この会議には世界中の専門家が
集まり、最新の飛行機雲科学と、計画されている試験を含む次の行動について検討し
ました。
飛行機雲の専門家ブルーラインズによると、飛行機雲の環境への影響を調査している
と公表した航空会社は34社で、2023年8月時点のわずか9社から増加している。この
うち28社は実験に参加しているか、科学研究に協力している。ブルーラインズによる
と、デルタ航空は飛行機雲削減目標を設定した最初の航空会社であり、2035年までに
80%削減、2050年までに100%削減を目指しています。
エア・カナダ、エールフランス、チャイナ エアライン、ユーロウィングス・ディスカ
バー、ハワイアン航空、イベリア航空、ルフトハンザ航空など、いくつかの航空会社も
全球観測システム用運用航空機 (IAGOS) プログラムに参加しています。
その他の飛行機雲に関する取り組みとしては、EASA が新たに結成した ANCEN グルー
プ、SESAR の CICONIA プロジェクト、EU が資金提供している CONCERTO プロジェ
クト、RMI 飛行機雲影響タスクフォース、ドイツの 100 フライト プログラム、飛行機
雲緩和の専門家である Satavia による研究などがあります。また、ボーイング、ブレー
クスルー エナジー、オーストリアの飛行計画の専門家である Flightkeys、GE リサーチ、
ドイツ航空宇宙センター (DLR)、Google リサーチ、インペリアル カレッジ ロンドン、
NASA など、さまざまな専門家が研究を行っています。
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