Universal Hydrogen水素燃料の会社

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

昨日に引き続き、航空機のゼロエミッション、脱炭素に向けた取り組みを紹介します。

今日のお題は、水素燃料によって飛行機を飛ばそうという試みを行っている企業です。

その名はUniversal Hydrogen(ユニバーサル・ハイドロジェン)です。

Universal Hydrogen

Universal Hydrogenは2020年に設立した脱炭素を目指す会社です。アメリカカリ

フォルニアに拠点を置き、水素燃料搭載航空機および、航空機用水素供給網の開発・

実用化を進めている新興企業です。

日本の総合商社の双日はこの会社へ出資し、UH2社との協業により航空機用水素燃料

事業へ参画します。

世界的な気候変動対策の重要性が高まる中、世界のCO2排出量の約3%を占める航空業

界においても2050年ネットゼロエミッション化に向け動いています。ICAO(国際民間

航空機関)やIATA(国際航空運送協会)、および国内外の大手航空会社といった業界全

体で世界的な技術開発や各種取組が加速度的に進められています。

先日、Avmax Group Inc. (「Avmax」) と提携して実際に飛行機に水素タンクを搭載し

た飛行機を飛ばす目的で合意しました。

Avmax Aircraft Leasing Inc.について

1976 年に設立された Avmax は、航空機のリース、スペア、MRO、航空会社の運用、

エンジンの販売とリース、航空宇宙保険、アビオニクス、コンポーネントの修理、エン

ジニアリング、塗装を含む能力を継続的に拡大してきました。Avmax は、オーストラリ

ア、カナダ (本社)、チャド、ケニア、メキシコ、シンガポール、英国、および米国に拠

点を持つグローバル企業です。

Avmax は、Universal Hydrogen の ATR 72-600 と Dash 8-300 変換キットの間で選

択できる契約を結びました。さらに、Universal Hydrogen は、Avmax のリース車両と

所有車両の両方に電力を供給する水素燃料を提供します。

 Connect Airlinesとの提携

Connect Airlinesはボストンを拠点とする FAA Part 135 ジェット チャーター オペレー

ター (証明書番号 6WZA614N) であり、FAA Part 121 の定期および非定期サービスを

提供する会社です。

Universal Hydrogen と Connect Airlines は、75 機の ATR 72-600 リージョナル航空

機をグリーン水素で駆動するための転換の確定注文を発表しました。これには、25 機の

追加の航空機転換の購入権も含まれており、Connect Airlines は世界初のゼロエミッシ

ョンになる水素燃料の航空会社となります。

Universal Hydrogen と Connect Airlines は、75 機の ATR 72-600 リージョナル航空機をグリーン水素で駆動するための転換の確定注文を発表しました。これには、25 機の追加の航空機転換の購入権も含まれており、Connect Airlines は世界初のゼロエミッションになる軌道に乗っています。旅客航空会社(写真:ビジネスワイヤ)

 

Universal Hydrogen は、市場で最も人気のある生産中の地域ターボプロップである

ATR 72-600 用の水素変換キットに加えて、既存の水素の輸送と取り扱いを可能にす

るモジュラー カプセル技術を使用して、空港に水素燃料サービスを提供しています。

インターモーダル貨物ネットワークと荷役設備です。これにより、費用がかかり時間

のかかる空港インフラストラクチャのアップグレードが不要になり、世界中のほぼす

べての空港が水素対応になります。本日の合意の一環として、Universal Hydrogen

は Connect フリートに燃料サービスを提供し、2025 年の最初の納入から炭化水素動

力の ATR 72 と同等またはそれ以上のオペレーティング ユニットの経済性を実現する

計画です。

リージョナル航空機

ATR72 と De Havilland Canada Dash-8 をはじめとする既存のリージョナル航空機

を水素で飛行させるためのコンバージョン キットです。これは、既存のターボプロッ

プ エンジンを置き換える燃料電池電気パワートレインで構成されています。また、胴

体の後部には、グリーン水素生産サイトから空港に輸送され、既存のインターモーダル

貨物ネットワークと荷役機器を使用して航空機に直接搭載される独自の軽量モジュール

式水素カプセルを収容します。既存の機材向けの航空機変換ソリューションと、地域の

航空会社に直接提供する燃料サービスの両方を提供することで、2025 年までにゼロエ

ミッションの旅客サービスを開始し、その後まもなく貨物サービスを開始します。

ナローボディ航空機

航空排出量の大部分は、ボーイング 737 とエアバス A320 ファミリーの航空機が支配する

単一通路 (ナローボディとも呼ばれる) のフリートによって生成されます。ボーイングとエ

アバスはいずれも、2030 年代半ばにサービスを開始するために、これらの由緒あるモデル

に代わるものを開発する可能性があります。航空がパリ協定の排出目標を達成できる唯一の

方法は、新しい単通路機が水素動力である場合です。乗客定員を犠牲にせずに大西洋横断航

続距離に十分な水素を収容すると、従来の A321 胴体の長さが 9 メートル長くなり、それ

でも 757-300 よりも短くなります。それは、水素燃焼ジェットエンジンと、モジュラー燃

料カプセルを収容し、飛行機に大陸横断または大西洋横断の範囲能力を与える適度な胴体ス

トレッチを備えたチューブと翼の飛行機である可能性があります。

アーバン エア モビリティ / eVTOL

開発中のほとんどのアーバン エア モビリティ/電動垂直離着陸 (eVTOL) 航空機は、リチ

ウム イオン バッテリー、つまりハイブリッド バッテリーと燃料電池のパワートレインを

搭載しています。燃料電池がミッション全体に電力を供給し、バッテリーがホバリング中

の燃料電池 — 航続距離、重量、体積を劇的に改善します。当社のモジュール式燃料分配

アプローチは、固定燃料インフラストラクチャを必要とせず、航空機の燃料モジュールを

迅速に交換できるため、柔軟なベースおよび/または多数のバーティポートを備えた都市型

エア モビリティ アプリケーションに特に適しています。

アメリカン航空がUniversal Hydrogen に投資

2022 年 10 月 10 日 、アメリカン航空がUniversal Hydrogen に株式投資を行い、

航空向けのグリーンな水素の流通および物流ネットワークの構築を支援したことを

発表しました。この投資は2035年までに温室効果ガス排出量を削減するというアメ

リカン航空の目標と、最終的には 2050 年までに温室効果ガス排出量を正味ゼロに

するというコミットメントをサポートするものです。

アメリカン航空の最高財務責任者であるデレク・カー (Derek Kerr) 氏は、次のよう

に述べています。「世界最大の航空会社として、アメリカン航空は航空を持続可能な

ものにするためにリーダーシップを発揮する責任があります。Universal Hydrogen

への投資は、業界の持続可能な未来の重要な要素としてのグリーン水素に対する信頼

の高さを表しています。」

Universal Hydrogen の共同創設者兼 CEO である Paul Eremenko 氏は、次のように

述べています。「アメリカン航空のこの動きは、顧客が旅客機向けの真のゼロエミッシ

ョンソリューションを望んでおり、そこに迅速に到達するための具体的で実用的な措置

を喜んで支持していることを示す強力なシグナルです。」

まとめ

完全なる水素燃料の課題については、昨日のブログにも紹介しました。水素タンクの

大きさや重量、そして燃料効率が課題になります。そして何と言っても安全性の確保

です。従来の化石燃料(航空機燃料)は、初期の頃は燃料タンクの品質に課題を残し

温度の変化や燃料漏れなどの多くの課題を解決して今の航空機に至っています。

また、飛行機の翼の中に燃料を搭載することにより翼の強度や飛行機の重心位置の変化

などにも細かく対応してきました。

これらの課題を一つ一つ解決していき、乗客の信頼を得ることが大切になってきます。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

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