航空産業で発展するマレーシア

飛行機

皆さんこんにちは!

南の国、マレーシア。多くの日本人も観光として訪れる自然豊かな国です。

そのマレーシアが、航空宇宙産業に力を入れようと頑張っています。

マレーシア

基本情報

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マレーシアの概要

赤道近く、熱帯雨林気候に属するマレーシア。自然あふれるリゾート・アイランドにかこ

まれたマレー半島と世界最古の熱帯雨林が広がるボルネオ島北部から成り立っています。

国土面積は日本よりひとまわり小さい約33万㎢。そのうちおよそ60%が多種の生命を育む

ジャングルです。公用語はマレー語。ほかに中国語、タミル語、また、英語もよく通用し

ます。これはマレーシアが、マレー系、中国系、インド系、さらに多数の民族で構成され

る多民族国家あることの表れです。それぞれの民族がもつ多様な文化が、ひとつの国にぎ

ゅっと凝縮されています。

マレーシアの年間の平均気温は約27℃。高温多湿の南国です。一年中、Tシャツ、短パン、

サンダルといった夏の服装で過ごすことができます。意外に思われるかもしれませんが、

日本の真夏のように35℃を超える日は少なく、朝夕は25℃前後と比較的過ごしやすいで

す。乾季と雨季があり、マレー半島東部やボルネオ島は10~3月、西部は5~9月が雨の

多い季節になります。ただし、日本の梅雨のように一日中雨が降り続けることはあまりな

く、最近は気候変動の影響を受け、時期はあいまいになっています。

KL

経済発展

首都はクアラルンプール。国土の面積は約33万平方キロメートル(日本の約0.9倍)。

人口はやく3,350万人(日本の人口の約1/4)。

主な産業は、製造業(電気機器)、農林業(天然ゴム、パーム油、木材)及び鉱業(錫、

原油、LNG)です。

国民一人あたりのGDPは11,371ドル(世界38位)、経済成長率は8.7倍(2022年)と

近年飛躍的に上昇しています。

観光だけではなく、日本との産業の関わりも深く、輸出入ランキングで常に上位です。

(中国、シンガポール、アメリカに次ぐ第4位)日本へは鉱物性燃料(LNG等)を

輸出、日本からは電気・電子機器、機械類、自動車などを輸入しています。

政治的つながりは、1982年にマハティール首相(当時)が提唱した「東方政策」、頻繁

な要人往来、直接投資や貿易・技術協力などを通じた緊密な経済関係、活発な文化・留学

生交流に支えられ、二国間関係は全般的に良好。2015年には、ナジブ首相(当時)訪日

の際に、地域や国際社会の幅広い課題について、今後一層協力を強化する「戦略的パート

ナーシップについての日マレーシア共同声明」を発出。2022年には東方政策40周年を迎

えました。2023年には、アンワル首相訪日に際して日マレーシア共同声明を発出し、両

国関係を「包括的・戦略的パートナーシップ」に格上げ。

在留邦人数も24,545人(2022年)と多く、中には定年後移住する人も増えています。

但し、最近は物価上昇が日本と同じ様に激しく、2023年の物価上昇率は3倍(日本は

2022年3倍、2023年2.3倍)となっています。

マレーシア企業が世界のサプライチェーンに躍り出る

航空宇宙産業の概要

マレーシアの航空宇宙産業は、マレーシア企業が世界のサプライチェーンの中心となり

パラダイムシフトを成功させるのではないでしょうか。イノベーションとコラボレーシ

ョンの戦略的融合によって推進されるこの変革は、マレーシアが国際航空宇宙分野の

主要プレーヤーとして台頭することを示しています。

進化を続ける世界の航空宇宙産業の分野において、マレーシアはダイナミックな勢力

として立っており、2024 年に大きな進歩を遂げる準備を進めています。

マレーシアの航空宇宙産業は、国内の官民セクター間の戦略的協力のおかげで、急速な

発展を遂げています。マレーシアは、製造、保守、修理、オーバーホール (MRO) サー

ビスの拠点として位置付けられており、海外直接投資の誘致、イノベーションの促進、

高度なスキルを持つ労働力の育成に成功しています。マレーシア航空宇宙産業ブルー

プリント 2030 は、研究開発 (R&D)、技術移転、グローバル パートナーシップの重要

性を強調し、持続可能な成長と国際的評価の基礎を築く、先見の明のある方向性を示し

ています。

持続可能性への移行

マレーシアの航空宇宙ビジョンの中心となるのは、持続可能性への揺るぎない取り組

みです。国家エネルギー移行ロードマップ (NETR) に沿って、マレーシアはグリーン

で持続可能な成長に向けて舵を切り、世界的なエネルギー課題に有意義に貢献してい

ます。 NETR は、二酸化炭素排出量の削減、経済の変革、新たな成長源の生成、持続

可能性に取り組む知識労働者の幹部の育成を促進します。

マレーシアは2050年までに実質ゼロ排出を達成することを約束しており、その取り組

みの一環として、エネルギー部門では2019年の基準と比較して温室効果ガス排出量

が32%大幅に削減されることが予想されています。これは、一人当たりの目標排出量

が 430 万トン CO2 換算に相当し、気候変動に対する国の積極的な取り組みを反映し

ています。

航空宇宙産業におけるマレーシアの持続可能性への取り組みの複雑な状況をナビゲート

すると、多くのサクセスストーリーが期待できます。注目すべき成果の 1 つは、最近

ペトロナス(マレーシアの石油ガス大手国営企業)と持続可能な航空燃料 (SAF) に関

する画期的な契約を結んだマレーシア航空グループです。このマイルストーン協定は、

持続可能な代替手段を採用するマレーシアの積極的なアプローチを反映しているだけ

でなく、航空部門の二酸化炭素排出量削減における極めて重要な前進を示しています。

この取り組みの中心人物であるマレーシア航空は、持続可能な航空燃料の世界有数の

生産者である Neste が供給する再生可能ソリューションである Neste MY Sustainable

Aviation Fuel を使用した初の旅客便を運航しました。

マレーシア航空 Boeing 737-800 9M-MXS 香港国際空港 航空フォト | by Asamaさん 撮影2018年05月22日

マレーシア航空は2023年5月にSAF(持続可能航空燃料)の運航を開始

持続可能性を新たな高みに引き上げるため、サラワク州は藻類からグリーン航空燃料を生

産することに目標を定めています。この革新的な取り組みは、航空燃料生産の代替資源

や再生可能資源への多角化を目指すマレーシアの取り組みを体現するものです。サラワク

州は、藻類の力を利用することで、持続可能で低炭素の航空ソリューションを開発する

世界的な取り組みに大きく貢献することを目指しています。これらのベンチャーはマレ

ーシアの持続可能性の資格を強化するだけでなく、新しいグリーン技術と産業の創出を

促進することによって経済成長を刺激します。

マレーシアからの調達とマレーシアへの投資

マレーシアの航空宇宙技術の中心には、精密エンジニアリング、高度な製造、最先端

のテクノロジーを誇る、堅牢で競争力のあるサプライチェーンがあります。

たとえば、世界的な航空宇宙大手エアバスは、CTRMやSME Aerospaceなどのマレー

シア企業をトップサプライヤーとして認め、リストに挙げていますが、これは世界的

な航空宇宙基準を満たすという同社の取り組みの証です。

MATRADE は、世界的な航空宇宙企業向けに、カスタマイズされたサポート、市場洞察

ビジネス マッチング サービスを提供します。彼らの専任専門家チームは、マレーシア

のビジネス環境をナビゲートし、潜在的なパートナーを特定し、主要な業界プレーヤー

への紹介を促進する際に、お客様を支援する準備ができています。市場参入を模索して

いる場合でも、持続可能な調達などのコラボレーションの機会を模索している場合でも、

商品化のための研究開発など MATRADE の専門知識は、マレーシア市場へのスムーズ

かつ完成した統合を保証する上で非常に貴重な存在です。

2024 年に、MATRADE は年間を通じてグローバル ソーシングおよびパートナー開発

プログラムを組織し、グローバル調達チームがマレーシアから信頼できる高品質のサプ

ライヤーを見つけるために活用できるようにします。

マレーシアはまた、外国直接投資を歓迎しており、税制上の優遇措置、助成金、規制プ

ロセスの合理化など、投資家を誘致するための一連の奨励金や取り組みを実施していま

。マレーシア投資開発庁 (MIDA) は、投資の旅を支援し、促進するための備えを備え

ています。世界的な航空宇宙企業は、熟練した労働力、最先端の施設、ASEAN 地域内

での戦略的地位へのアクセスなど、マレーシアへの投資による無数のメリットを享受す

ることが期待されています。

2024年に向けた協業の取り組み

世界的な舞台で、パリ国際航空ショーはマレーシアに航空宇宙の能力を披露するプラッ

トフォームを提供しました。 2023年のイベント中に、マレーシア・パビリオンがトッ

プアトラクションとして浮上し、国際的な航空宇宙企業の注目を集め、約1億4,000万

ユーロ(22億5,000万円)相当の潜在的なビジネスチャンスを生み出しました。この

成果は、東南アジアの航空宇宙分野における重要なプレーヤーとしてのマレーシアの

立場を強調するものです。イベント期間中、マレーシア企業と海外の取引企業との間

で338件の商談が行われ、マレーシアの航空宇宙製品とサービスに対する強い関心と

信頼が反映されました。

フランス航空宇宙産業協会(GIFAS)と協力して開催されたセミナーは、マレーシア

の持続可能性への取り組みをさらに強化しました。このセミナーは、欧州企業にマレ

ーシアの持続可能性への取り組みについての洞察を提供しただけでなく、潜在的な協

力分野についても概説しました。マレーシア・パビリオンで行われたマレーシア企業

とフランスのパートナーを含む世界的パートナーとの間の調印式は、航空宇宙分野に

おける戦略的協力を強化。これらのパートナーシップは、マレーシアの航空宇宙産業

の成長に貢献するだけでなく、地理的な境界を超えた永続的な協力関係を促進すさせ

ます。 2025年、マレーシアは2023年のパリ航空ショーの成功をさらに発展させたい

と考えています。

まとめ

東南アジアの中でも成長著しいマレーシア。

私も数年前に、マレーシア(旧エアアジア航空)でA320の訓練を行いました。

数週間滞在したのですが、気候や食べ物はもちろん、人々の生活も充実しており

活気がありました。特に首都部(クワラルンプール)では、経済発展がすさまじく

バブル期の日本を見ているようでした。

また、多くの起業家や投資家も力を入れており、多くの資金が新しい産業に流れて

います。ますます発展しそうな国です。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

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