皆さんこんにちは！
以前もご紹介した、航空業界にイノベーションを起こしているヘリコプター
サプライヤーのピアセツキ。
今度は、水素燃料電池を実現可能なレベルまで開発し、それが評価されました。
水素燃料電池駆動回転翼航空機の評価契約を締結
アセツキ・エアクラフト・コーポレーション（PiAC）は今週、高度航空モビリティ
（AAM）回転翼航空機に動力を供給するための水素燃料電池の実現可能性を評価
するため、エネルギー省（DOE）から中小企業イノベーション研究（SBIR）契約
を獲得したと発表しました。
この研究は、VTOL 車両の電源として水素燃料電池を使用する実現可能性に焦点
を当てています。同社はこの多段階プログラムの第 1 段階をすでに完了しており、
今年後半に第 2 段階を開始する予定です。
リリースでは次のように説明されています。「SBIRプログラムでは、ピアセツキ
は技術経済分析（TEA）を実施し、概念設計と予備設計を開発し、最終的には水
素燃料電池を搭載したVTOL UAM航空機を大規模に開発およびテストする必要が
あります。」第 1 段階では、水素技術を同等の内燃機関およびバッテリー回転
翼航空機と比較し、ミッションのパフォーマンス、温室効果ガス (GHG) 削減の
可能性、総所有コスト、技術の準備レベルなどの重要な指標を決定します。」
実施された最初の研究では、ベースラインの内燃機関ロビンソン R44 ヘリコプ
ターと 3 つのバリエーション間の詳細な比較が提供されました。
:水素ガスによる水素燃料電池の推進。
：液体水素による水素燃料電池推進。
：バッテリー駆動の推進力。
DOE の初期段階技術のための技術経済的エネルギーおよび炭素ヒューリスティッ
ク ツール (TECHTEST) を使用したこの研究では、「水素燃料電池およびバッテ
リーのバリアントは使用中の GHG 排出量がごくわずかであり、すべてのバリアン
トが 1,300 トン以上の GHG 排出量を削減する」ことが示されました。同じUAM
エアタクシーミッションを遂行する内燃エンジンを搭載したR44と比較して5年」
とリリースは続けています。
ピアセツキ・エアクラフト社のジョン・ピアセツキ社長兼最高経営責任者（CEO）
は「この画期的な研究に対するエネルギー省の要請は、都市部の交通渋滞と機体
の温室効果ガスを軽減する革新的で手頃な価格のゼロカーボン垂直モビリティ・
ソリューションの緊急の必要性を強調している」とコメントしました。
同氏はさらに、「我々の初期研究の結果は、水素燃料電池が400億ドル規模の小
型ヘリコプター代替市場を破壊し、新興エアタクシー業界の成長に貢献する可能
性を裏付けるものである。」と述べました。私たちは航空業界向けの革新的で
持続可能なソリューションの開発と実証に取り組んでいます。」
運用効率は UAM にとって極めて重要であり、燃料を補給せずに必要なミッショ
ン距離で高い稼働率をサポートできることで、サービスの提供と経済性が大幅に
向上します。
この研究では、液体水素燃料電池のバリアントが 3 つのバリアントの中で最高
のパフォーマンスを提供することがわかりました。
優れた航続距離:
液体水素型は内燃型型の航続距離 (270 海里) に匹敵し、気体水素やバッテリー
型と比較して優れた航続距離を実証しました。
燃料補給の削減:
高温陽子交換膜 (HTPEM) 水素燃料電池の高い比出力と、液体水素で達成可能な
高いエネルギー密度を組み合わせることで、液体水素のバージョンは、燃料補給
前に最大 50 海里の出撃を 5 回完了することができました。ガス状水素の亜型
の出撃は 2 回未満であったのに比べて。バッテリー駆動のバリアントは、充電
を停止することなく、DoE の公称 UAM ミッション プロファイルで要求される
最低限のパフォーマンスを満たすことができませんでした。
運用コストの削減:
両方の水素燃料バリアントの直接運用コストの低下により、ICE バリアントに比
べてわずかな追加取得コストを回収することができました (液体水素バリアント
と気体水素バリアントではそれぞれ 1 ～ 4 年)。このバッテリー駆動型は短距離
ミッションには適していますが、VTOL UAM の飛行スペクトルに必要な高い放
電および再充電率にさらされるとバッテリーのサイクル寿命が制限されるため、
取得コストのプレミアムを回収することはできませんでした。
米国は、国の長期的なエネルギー安全保障と化石燃料からの移行の鍵となる水素
インフラの開発に取り組んでいます。 10月、バイデン・ハリス政権とエネルギー
省は、国内初のクリーン水素ハブを立ち上げ、家庭や企業、交通網にクリーンな
再生可能エネルギーを供給する水素インフラネットワークの開発を促進するため
に70億ドルを投入すると発表しました。
水素燃料電池の仕組み (クレジット: www.3m.com)
まとめ
ピアセツキは最近、次期 PA-890 低速ローター複合ヘリコプター用の HTPEM
水素燃料電池推進システムの開発を加速するため、アメリカ空軍と 3,700 万
ドルの STRATFI 契約を締結したと発表しました。
ZeroAvia と提携して、Piasecki は、HAXEL の概念実証飛行デモンストレー
ターや PA-890 用のフルスケール 660kW HTPEM 水素燃料電池推進試験スタ
ンドなど、VTOL 用途向けの HTPEM 水素燃料電池の開発とテストを行う予定
です。ピアセツキは昨年、ペンシルベニア州コーツビルにあるロッキード・マ
ーティン・シコルスキーから21万9000平方フィートの最先端ヘリコプター製造
施設を買収し、そこでPA-890を組み立てる予定です。
全電動型エンジンの開発は世界でも進んでいます。しかしその開発には、バッテ
リーの性能が重要です。高出力を長時間稼動しなければなりません。
バッテリーの原材料は、リチウムです。リチウムは地球の鉱石から採取します。
そのため資源の絶対量に限界があります。そこに行くと水素は「水と空気」。
地球上に無眼に存在しています。そして、CO2の派出は「ゼロ」です。
問題は、水素を貯蔵、搭載するタンクなどが巨大になることです。
今後の開発に期待しましょう！
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
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