アーチャー

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

今回は、アメリカの2人の起業家が創ったArcher(アーチャー)という会社を紹介

します。

Archer Aviation

アーチャーは、アメリカ、カリフォルニア州サンノゼに本社を構えるUAM(アーバン

エアモビリティ)製造、販売の会社です。2018年に就職斡旋サイトVettery

をAdecoo Groupに1億ドルで売却した、起業家コンビであるバレット・ア

ドコックとアダム・ゴールドスタインによって設立されました。

持続可能なエアモビリティの便益を世に拡げることをミッションに掲げ、Maker

マーカーという2人乗りのeVTOLを開発しています。2024年までにロサンゼルス

とマイアミでUAMネットワークを立ち上げ、サービスを開始する計画です。

今月、ユナイテッド航空が出資および1000万ドル分(100機)の航空機の発注

合意したと発表しました。

MAKER マーカー

マーカーは、独立した電動ローター推進機12基を搭載しています。翼の前縁に6基の

ティルトローター型と翼の後縁に垂直離着陸用固定ローターが取り付けられています。

巡航最速速度は約240km/h、最大航続距離は100km、重さは1.5トンと

軽乗用車並みです。騒音は45デシベル。道路の騒音に例えますと、『聞こえるがほと

んど気にならない程度』のレベルです。ちなみにドライヤーは70~90デシベル、

いびきは50~60デシベル。45デシベルだと家庭用エアコンの室外機から図書館内

の静けさくらいです。

2人乗りの機体で室内のインテリアにもこだわった造りになっています。

重量が軽いのは、軽量の炭素繊維複合材を使用しており、強度的にも丈夫にできていま

す。また、安全性においても、レーダー高度計とレーザー高度計を使用しており、車輪

重量センサーと組み合わせることによって、機体が浮揚したことを感知してから高度な

ナビゲーションが可能となります。

マーカーは2021年12月に初飛行に成功しており、飛行試験の段階で言えば3つの

主要な試験の内2段階まで終わりました。飛行制御システムの横風制限は全方向最大

15ノット(7.7m/s)になります。現在は最終段階の前方飛行速度の試験を行って

います。

MAKER マーカー ACHER HPより
MIDNIGHT  ミッドナイト

マーカーのテスト飛行に成功し、重要な飛行データーを基に4人乗りのエアモビリティ

の開発を行っています。CEOのアダム・ゴールドスタインは次のように述べています。

『アーチャーは現在、商品化の取り組みを進めています。生産航空機ミッドナイト(4

人乗り)の開発と認証を含む計画を実行し、商品化に向けて早期販売市場への取り組み

を開始しています。ユナイテッド航空が事前に1000万ドルを支払ったことにより、

当社の技術が商品化に値することが証明されました。』と自信をのぞかせています。

ミッドナイトの性能ですが、ペイロードが1000ポンド(約454kg)を予定して

おり、約10分のターンアラウンドタイムを想定しています。

ウィスクとの裁判

ボーイング社の合弁会社である同じUAM企業Wisk(ウィスク)から企業秘密の

窃盗の申し出があり民事訴訟になっていました。ウィスク側からアーチャーの従業員

が技術を盗んだとして訴えられていましたが、先日アメリカ連邦検事局は不起訴にし

ました。アメリカ大手航空会社を巻き込んだ裁判でした。さすが、訴訟大国アメリカ

ですね。これからも、裁判だけではなく、企業のM&Aなどや淘汰があるでしょう。

まとめ

アーチャーの使命は、『空を解き放ち、私たちがどのように生活し、時間を過ごす

かを再考する自由を与えること。』と謳っています。この理念のように、誰でもが

自由に空を飛べる日が来ることを望みます。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

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