皆さんこんにちは!
皆さんの中で、ドローン(おもちゃでも)を飛ばされた方、または飛んでいる
ところを見た方はいらっしゃるでしょうか?
プロペラのかん高い音、またはモーター音が気になった方も多いと思います。
今日はこれからドローンや空飛ぶクルマが発達する中で、騒音問題に真っ向
から取り組んでいるスタートアップ企業を紹介します。
Undefined Technologies
アメリカ・フロリダのスタートアップ企業Undefined Technologiesが、
独自開発の「イオンブースター」を使用するドローンの屋外飛行テストを
成功させたと発表しました。
このイオンブースターとは、空気中の窒素と酸素の分子をイオン化してイオ
ン風を発生させ、機体を望む方向に推進するという技術です。
今回の試験飛行では、約4分半にわたって飛行させることに成功し、騒音レベ
ルは75デシベル以下を達成したといいます。今年はじめに行われた室内試験で
飛行が2分半、騒音レベルは85デシベルだったのに比べると大きな進歩です。
今後は2023年までに、15分間の飛行と70デシベル以下の騒音レベルを実現す
るべく開発を継続する予定。将来的には、飛行による環境負荷ゼロの荷物配送
ドローンとしての実用化を目指しています。騒音レベルが低ければ、都市や住
宅地における配送での苦情を少なくできるはずと考えています。
騒音
アメリカの騒音基準
NASA が実施した調査によると、ドローンの騒音は不快感で最も高いランクに
ランク付けされています。この研究によると、道路交通による騒音は、ドロー
ンによる高音のブーンという音よりも「体系的に不快感が少ないと判断された」
とのことです。参加者は、聞いている騒音がドローンからのものであるとは言わ
れませんでしたが、従来の音響測定基準では簡単にモデル化または捕捉できない
心理音響特性のために、すべてのリスナーが一貫してドローンの騒音を飛行機や
配送車両からの騒音よりも不快であるとランク付けしました。
アメリカでは、空飛ぶクルマの開発がすすむにつれて、様々な問題が起こってい
ます。アマゾンの宅配にドローンを使用する構想についても、早朝の住宅街で
ドローンのかん高い音が気にならないはずはありません。ましてや日中帯、常に
頭上から騒音が聞こえる環境を想像してみてください。
現在商業用ドローンの発する騒音は85~96デシベルだそうです。これは、ド
ローンが重くなればなるほどモーター(エンジン)音が大きくなります。
ちなみに以下が騒音とデシベル(騒音の単位)の概略です。
・120dB(きわめてうるさい) 飛行機のエンジンの近く
・110dB(きわめてうるさい) 自動車のクラクション(2m)
・100dB(きわめてうるさい) 電車が通る時のガード下、油圧プレス(1m)
・90dB(きわめてうるさい) 犬の鳴き声(5m)、騒々しい工場の中
・80dB(うるさい) 地下鉄の車内、交差点、電車の車内、ピアノ(1m)
・70dB(うるさい) 騒々しい事務所の中、騒々しい街頭、セミの鳴き声(2m)
・60dB(うるさい) 静かな乗用車、普通の会話、洗濯機(1m)、掃除機(1m)
・50dB(普通) 静かな事務所、家庭用クーラー(室外機)
・40dB(普通) 市内の深夜、図書館、静かな住宅地の昼
・30dB(静か) 郊外の深夜、ささやき声
・20dB(静か) ささやき、木の葉のふれあう音
70デシベルを超えるとかなりうるさく感じますね。真夏のセミの鳴き声は暑さ
が倍増しますね。アメリカの騒音制限は、住宅、産業および商業ゾーンでは、
50~70デシベルです。
日本の騒音基準
環境省は、平成11年4月から騒音基準に当たる環境基準というものを設け
ています。大まかに、地域を分けて産業別(工場、道路など)に達成基準を決
めています。例えば交通量の多い自動車道は昼間60デシベル、夜間50デ
シベルという具合です。その場所の指定は、各都道府県知事が行います。
適応除外は、航空機、鉄道、建設現場です。これらいずれも達成基準であり
制限ではありません。
まとめ
これから、空飛ぶクルマや宅配ドローン、ドローンのレベル4が実用化され
ると、必ず問題になってくる騒音です。今は開発中でこの問題は二の次かも
しれませんが、いずれ超えなければいけない壁です。開発中の今だからこそ
真剣に向き合わなければいけないと思います。それが、企業とユーザーとの
信頼関係に繋がると思います。
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
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