自律飛行

飛行機

皆さんこんにちは!

最近、航空業界でまことしやかに囁かれている噂があります。

それは、パイロットがいない飛行機を飛ばすことです。厳密に言えば大型旅客機は

現在の2名体制から1名に、eVTOLに代表されるUAM(アーバンエアモビリティ)は

無人になるという構想です。

それでは、この噂は本当なのでしょうか?今日は自律飛行の最新技術を見ていきます。

自律飛行

遠隔操作の航空機

元々、UAMのeVTOL航空機に関しては、はじめの数年(約10年)はパイロットが

航空機に搭乗して直接操縦または飛行監視を行う計画です。そして、移行期間

終了時からは完全なる自律飛行(パイロット無し)のフェーズに移行します。

そして現在は、自律飛行の実験が行われています。

航空会社グループの ASL Aviation Holdings は、Reliable Robotics と提携して、

遠隔操作の自動航空機を同社のフリートに導入する可能性を探っています。両社は、

カリフォルニアに本拠を置く Reliable Robotics が FAA 補足型式証明書 (STC)

基づいて既存の航空機に搭載する予定の技術を使用するように変換できるツインター

ボプロップ貨物機を運航することを目指しています。

Reliable Robotics は 12 月 15 日の発表で、ASL と協力して、ヨーロッパの航空貨物

部門における遠隔操作航空機の需要を測定し、必要な STC を EASA に申請する方法を

準備する可能性があると述べました。Reliable Robotics の最高事業責任者である Myles

Goeller 氏は、次のように述べています。

ダブリンを拠点とする ASL には、アイルランド、英国、ベルギー、フランスの貨物およ

び旅客運送業者、南アフリカの FlySafair、タイの K-Mile Asia、インドの Quikjet Airlines

が含まれます。同社の世界 130 機の航空機は、ATR72 双発ターボプロップ機からボーイン

グ 747 ワイドボディ ジェット機までさまざまなサイズです。

ASL Aviation Holdings グループは、さまざまなエクスプレス小包インテグレーターや

オンライン小売業者向けの貨物便も運航しています。ヨーロッパ、アジア、中東、北米、

アフリカの複数のルートでウェット リース サービスを運航しています。

Reliable Robotics は、2019年パイロットを乗せずに人口密集地域で Cessna 172

Skyhawk を遠隔操作しました。2021 年には、50 マイル以上離れた管制センターから

セスナ 208 キャラバン貨物機を遠隔操縦しました。2017年に設立された同社は、昨年

のコリアー・トロフィー・コンペティションで、航空分野での偉大な功績を挙げてファ

イナリストになりました。

自律飛行の認定

2022年8 月、アメリカ連邦航空局(FAA) は、Reliable Robotics の遠隔操作システム

のベースとなっている高度なナビゲーションおよび自動飛行システムの認証基準の申請

の受け入れを認めました。同社は、2023 年後半にセスナ キャラバン多用途航空機の改

造をカバーする最初の STC を確保することを望んでいます。独自のパート 135 オペレ

ーターの証明書に基づいて、ニューメキシコ州アルバカーキの貨物便にパイロットを乗

せて技術をテストしています。

「規制当局の承認には、耐空性認証と運用承認の両方が含まれるため、ASL とのパートナ

ーシップにより、航空会社の運用と貨物運用規則が自動化と遠隔操縦機能の設計、テスト

認証にどのように影響するかを包括的に検討することができます」と Goeller 氏は説明し

ました。 「私たちの認証アプローチはFAAとの協力に焦点を当てていますが、ASLとの

このパートナーシップを使用して、製品開発ロードマップにEASAや他の国家当局を同時

に、または最初の認証が授与された後に含めるのが最適な時期を評価します。」

ASL Aviation Holdings のディレクターである Hugh Flynn 氏は、同社がリモート パイ

ロットとシングル パイロットの両方の操作をサポートするための飛行自動化の可能性に

関心を持っていることを示しました。

Reliable Robotics は、自動化と自律飛行へのアプローチが、米空軍との契約に基づいて

軍事飛行に使用される可能性も探っています。2021 年 10 月、同社は 1 億ドルのシリー

ズC資金調達ラウンドを完了しました。

Xwingなどの他の企業も、遠隔操縦の航空機をサポートする技術に取り組んでいます。

これらは航空貨物に対して最初に承認が与えられることを想定しています。

投資の資金調達の段階

企業の資金調達の状況や成長過程を段階ごとに区分したものを、「投資ラウンド」や

「投資シリーズ」と言います。シリーズCとは、投資ラウンドのC段階に到達している

状況のことです。シリーズC以外にも以下のような段階があります。

投資ラウンド 段階
 シード 起業をする前。起業に向けた準備をしている段階
アーリー 起業直後。赤字経営でまだ軌道に乗っていない段階
シリーズA 事業が成長し始め、顧客が増え始める段階
シリーズB 事業が軌道に乗り、収益が増える段階
シリーズC 黒字経営が安定する段階

シリーズCは、事業が安定的に継続されており、黒字経営の状態が続いている段階のこ

とです。IPOやM&Aによるイグジットを意識し始める時期でもあります。

なお、シリーズCはゴールではありません。シリーズD、シリーズEといったように資金

調達の段階はシリーズC以降も続いていきます。

米空軍は自律運用のガイダンスに信頼性の高いロボティクスを採用

2021年10月、米国空軍研究所 (AFRL) は Reliable Robotics と契約を結び、既存の空軍

プラットフォームの自律型航空機機能を設計、開発、テストしました。

カリフォルニアに本拠を置く Reliable Robotics は、航空機にとらわれない同社の遠隔操

作航空機システムを複数の機体に適応させる方法を実証する予定です。同社の政府ソリュ

ーション担当シニア・バイス・プレジデントであるデビッド・オブライエン氏によると、

同社は、自律運用をサポートするために、さまざまな未特定の新規および既存の航空機を

アップグレードする方法を提案するレポートを空軍に提供する予定です。「この契約は、

当社の遠隔操作航空機システムを使用して加速された自律性ソリューションを定義、評価

および提供するプロセスについて空軍に通知するテスト計画とレポートで最高潮に達しま

す」と彼は言いました。 「私たちの遠隔操縦航空機システムは、貨物配送、ロジスティク

ス、監視、および高速化と低コストが不可欠なその他のアプリケーションにおいて、すべ

ての防衛機関に機会をもたらします。」

XWING による貨物オペレーション

 Xwing は、遠隔操作の航空機が航空貨物ビジネスに比較的迅速かつプラスの影響を

与えるようになると確信していますが、乗客を運ぶフライトにこの根本的な切り替え

を行うには、さらに長い時間がかかると考えています。バーティカル フライト ソサ

エティが主催した最近の電気航空機シンポジウムで、同社の最高コンプライアンスお

よび品質責任者であるアール ローレンス氏は、パイロットを乗せずに改造したセスナ

208B グランド キャラバンを運用する計画は、配送業界の経済を変革すると主張しまし

た。しかし彼は、乗客がすぐに自律飛行を受け入れる準備ができていないことを強調し

ています。

Xwing の計画は、地上局で複数のフライトを同時に監督するオペレーターと共に航空機

のフリートを制御することです。このモデルが FAA によって承認される準備をするため

に、カリフォルニアに本拠を置く新興企業は、3つの航空貨物運送事業者(サンアントニオ

エア チャーター、そして最近では Martinaire Aviation と AirPac Airlines) を買収し、

商用飛行で自律飛行技術をテストしました。パイロットを乗せて。速達の大手 UPS との

契約に基づいてサービスを提供しており、合計 35 機の航空機が毎週約 400 のミッション

を飛行しています。

Xwing は、フィーダー貨物航空機の自動化のビジネス ケースは強力であると考えていま

す。これは、自律運用に移行することで、オペレーターがより高い稼働率を得ることが

でき、地上のパイロットが路上で無駄な時間なく 8 時間のシフトを記録できるためです。

現在、地域貨物の場合、「フライトは 1 時間出発し、パイロットはホテルの部屋に 5 時

間滞在します」とローレンス氏は言います。平均して 1 日約 2 時間半使用されている航

空機を、旅客機のように 16 時間近く使用することができます。」

今のところ、Xwing はインフラストラクチャへの投資を続けており、航空機との連絡を

維持するための通信およびコマンド センターを構築し、さまざまな技術をテストしてい

ます。現在までに、同社は 150 回を超える自律飛行と 300 回の自動着陸を記録し、

200 時間以上の自律運用を蓄積しました。フライトはサンフランシスコのすぐ北にある

コンコードから出発し、いくつかの地域の空港での運航が承認されています。

航空機には、光センサーと視覚センサー、慣性航法、GPS が装備されています。

閉ループ自動回避システムとレーダーが搭載されています。衝突回避システムのない航空機

に対しての改良をしながら、テクノロジーの組み合わせによる危険回避に引き続き注力して

います。

最終的に民間航空機は 1 人のパイロットで飛行できるようになると考えていますが、キャビ

ンアテンダントが不可欠であるとは考えていません。客室乗務員は飲み物を提供するため

だけにいるわけではありません。彼らは安全上の理由から存在しているのです。

パイロット1人制への移行、航空各社探る-乗客の理解得られるか

航空会社と規制当局は、ジェット旅客機の操縦室に乗務するパイロットを2人ではなく1人

のみとする計画を進めています。コスト削減やパイロット不足緩和につながることが要因に

上げられています。

ドイツや英国、ニュージーランドなど40カ国余りがパイロット1人制による安全飛行の実現

に向け国連専門機関の国際民間航空機関(ICAO)に支援を求めています。欧州航空安全

機関(EASA)は、1人制の運用方法決定に向けて航空機メーカーと取り組んでいるほか

監督ルール策定の準備を進めています。EASAは操縦士1人による運航が2027年に始まる

可能性があると指摘しています。

しかし、パイロットたちはこの計画に納得していません。乗客にとっても受け入れ難い提案

でしょう。

エアバスは今のところ、航空会社や規制当局と協力し、操縦士3人の長距離路線を2人で安全

に運航できるか確認しているといいます。

発言しています。

皆さんはどう考えますか?

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

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