eVTOL市場調査

ドローン、空飛ぶ車

皆さんこんにちは!

今日は、Fortune Business Insightというアメリカの

市場調査会社が今年1月に発表したeVTOL市場の2021年から2028年まで

の成長予想の概略を紹介します。この会社は、グローバル企業に市場調査と

コンサルティングサービスを提供しています。

主要な市場の洞察

2021年から2028年にかけて

2020年の世界のeVTOL市場規模は11億1000万ドルでした。市場は

2021年の51億ドル2028年には232億1000万ドルに成長し

2021年から2028年にかけてのCAGR(年平均成長率)は23.13%

になると予想されています。

COVID-19の世界的な影響は、前例のない驚異的なものであり、eVTOLは

パンデミックの中で全ての地域においてマイナス成長となりました。

2017年から2019年の平均的な前年比成長率と比較して、2020年の世界市場

は11.94%の高い成長率を示しました。CAGRの上昇はこの市場の需要と

成長に起因しておりパンデミックが終息するとパンデミック前のレベルに

戻ります。

eVTOLは安全、静か、クリーンで電気推進で作動する次世代のトラベルソリ

ューションを表しています。このeVTOLの需要は二酸化炭素排出量の削減に

対する意識の高まり、航空機運用コストの削減、都市型エアモビリティの

需要の高まりによって大きく推進していきます。

COVID-19パンデミックの影響

COVID-19の発生は、サプライチェーンの混乱と研究開発施設の閉鎖により

2020年の市場に悪影響を及ぼしました。特にアジア太平洋地域のスタート

アップ企業は巨額の損失を被りました。

しかし、北米とヨーロッパの企業はCOVID-19の影響にもかかわらず、エア

モビリティ企業に約13億ドルの投資を調達することができました。

最近のトレンド

市場の成長を支援する高度な検出と衝突回避システム

様々なメーカーが、状況認識システム、検出および衝突回避システムなどの

複雑な技術の開発に投資しています。高度な検出、回避テクノロジーは危険

な動作環境での正確な識別とリアルタイムの意思決定支援を可能にするマイ

クロ波またはミリ波テクノロジーを使用します。

eVTOLの商業化に対する需要の高まりによって、乗客の安全に関連する技術

の開発が促進されると予想されます。

増加する交通渋滞

中国やインドなどの発展途上国は、都市人口の増加により交通渋滞が増加し

ています。地上の交通渋滞が急増しているため、都市交通システムは都市の

エアモビリティ、エアタクシーサービスなど持続可能で環境に優しい代替え

ソリューションの投資が増加しています。さらに都市化の進展により、通勤

時間を短縮するための製品の需要が高まっています。

インフラストラクチャー

eVTOlのトラベルソルーションには、スカイポート、充電ステーションなど

商品化に必要なインフラストラクチャーの構築が必要です。このようなイン

フラストラクチャーの初期コストは非常に高く、開発に時間もかかり、市場

の成長を抑制すると予想されます。更に連邦航空局(FAA)、欧州連合航

空安全局(EASA)などの航空機関よるeVTOL設計の承認のための厳格さ

は市場の成長を妨げる懸念材料です。

セグメンテーション

リフト技術

リフト技術には、ベクタスラストリフトプラスクルーズ、およびマルチ

ローターに分類されます。

ベクタスラストは、長期にわたって成長すると見込まれています。技術の

高さや耐空性、効率の向上などが理由です。

動作モード

動作モードは、パイロット自律半自律の3つに分類します。

半自律型の開発については、政府機関や製造メーカーによる投資が増加して

いるため、今後の成長が期待できます。

自律型についても人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)およ

び拡張現実(AR)の採用が増加しているため、最も急速な成長が予想され

ます。

範囲分析

移動範囲について、市場は0~200km200~500kmに分類されます。

都市型移動用の需要の高まりを受けて、200~500kmのセグメントが

大幅に成長を遂げると予想されます。

但し、配達目的での短距離移動や、通勤の需要の増加も市場の後押しをして

くれるでしょう。

機体重量

最大離陸重量(MTOW)は、250kg以下250~500kg500~1500kg

1500kg以上に分類されています。

最も成長するのが、配達需要の増加を見込んで250kg以下のセグメントです。

500~1500kgに軍事用途向けのeVTOLの需要が期待できます。

推進タイプ

推進タイプにはバッテリー電気ハイブリッド電気水素電気があります。

一番の成長はバッテリー電気です。

水素電気は、水素燃料電池のより優れた貯蔵施設の開発により、今後伸びる

可能性はあります。

地域市場

地域は、北米ヨーロッパ東アジアがありますが、最も投資が多いのは北米

です。ヨーロッパもいくつかの都市が、スマートシティとコミュニティに関す

るヨーロッパのイノベーションパートナーシップ(EIP・SCC)の一部で

あるアーバンエアモビリティ(UAM)イニシアティブに参加しているため

成長が期待できる地域です。

また、これらのスタートアップ企業の増加により、中東およびアフリカ、ラテン

アメリカ地域も伸びていくでしょう。

主要企業

現在のeVTOLを牽引している主要企業は、AirBusSASJoby・Av

ーiationLiliumEHangです。これらの企業は主に旅客型

eVTOLの開発に注力しています。

その他今回リサーチした企業は

キティーホーク(米)→Wish、Volocopter(ドイツ)

Bell・Textron(米)、ベータテクノロジーズ(米)

アーバン・エアロノーティクス(イスラエル)

まとめ

これらの資料は、2020年の予測であり、2022年の現実の段階では

COVID-19も完全に終息はしておらず、相変わらず中国はゼロコロナ政策を

とったままですので、この予想とは外れています。しかし、その他の北米や

ヨーロッパ地域は予想どおりの成長を遂げています。

今回の調査予測は、あくまでも投資額から算出した成長予測ですので現実

とは異なる部分もあるかとは思いますが、今後を占う意味では大きくは

外れてはいません。

この調査結果、予想が2028年に当たっていれば、eVTOLは加速度的に成長し

現実味を帯びてきます。本当に楽しみですね。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

 

 

 

 

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