三菱の新たなる挑戦

飛行機

皆さんこんにちは!

日本の大手航空機サプライヤー三菱重工業(三菱飛行機を含むグループ)は、

戦時中は零戦などの名機を生んだのですが、日本初のリージョナルジェットMRJの失敗は

日本の航空業界に大きな影響を与えました。

しかし、その三菱が新たなる挑戦を始めました。

MHIRJとMaeve AerospaceがM80開発で提携

メイヴM80

クレジット: Maeve Aerospace

MHI RJ Aviation Group (MHIRJ) と メイブエアロスペースは、メイブが計画している 80人

乗りの地域型航空機 M80 の開発、提携しています。

両社は共同声明で、この提携にはMHIRJによるエンジニアリングおよびアドバイザリーサービ

スも含まれると述べました。

M80 は、オランダのデルフトとドイツのオーバープファッフェンホーフェンに拠点を置く

メイブ社が開発中のハイブリッド電気地域航空機です。この航空機は、最大 84 人の乗客を乗

せて、最大 1,200 nm のミッションを飛行します。

同社によれば、M80はハイブリッド電気構造により排出量を40%削減できるという。電気モー

ターは主に上昇性能に使われる予定。同機は高度35,000フィートを400ノット以上の速度で

巡航することができます。

メイブのスケジュールでは、M80は2028年初めまでに重要な設計レビューを受け、2030年

に初飛行、2032年に就航する予定です。メイブは2024年のファーンボロー航空ショーで、

ハイブリッド電気推進システムの開発でプラット・アンド・ホイットニー・カナダと提携す

ると発表しました。

2019年、三菱重工は、現在生産中止となっているボンバルディアCRJの旧型機プログラムを

買収し、リージョナル機の製品サポートを提供しています。日本の航空業界は、新製品で商業

航空に復帰する方法について検討してきました。2021年、三菱重工は、COVID-19パンデ

ミックの影響と開発コストの高騰を受けて、スペースジェット(旧MRJ)のリージョナル航空機

プログラムを一時停止しました。同社は2023年に正式にこのプログラムの中止を発表しています。

「当社は地域航空業界の最高峰と提携し、世界中の地域ネットワークの独自のニーズを満たす

航空機を市場に投入します」とメイブ社の最高技術責任者マーティン・ヌッセラー氏は述べました。

「この新たな提携は、間違いなく地域航空の未来を変えるプロジェクトに私たちの専門知識と

スキルを投入する素晴らしい機会です」とMHIRJ社長兼COOのイスマイル・モカベル氏は述べました。

MHI RJ Aviation Group (MHIRJ)

三菱重工業の完全子会社「MHI RJ アビエーショングループ(MHIRJ)」が2020年6月1日

発足しました。カナダのボンバルディアからリージョナルジェット機「CRJ」の事業を買収し

たことで立ち上げた新会社で、CRJシリーズの保守やカスタマーサポートなどを担います。

本社はボンバルディアがCRJ事業を展開してきたカナダのケベック州モントリオール近郊の

ミラベル。オンタリオ州トロント、米国のウェストバージニア州ブリッジポートとアリゾナ州

ツーソンのCRJに関するサービスやサポートの主要拠点も引き継ぎました。

MHIRJグループは、カナダのMHI RJ アビエーションULC、米国のMHI RJ アビエーション

Inc、ドイツのMHI RJ アビエーションGmbHの3社で構成。買収完了により、MHIRJはCRJ

シリーズの保守、カスタマーサポート、改修、マーケティング、販売機能、型式証明などの

知的財産を継承しました。

CRJは「Canadair Regional Jet(カナディア リージョナル ジェット)」の略で、全世界で

約1900機が引き渡されている機体です。ブラジルのエンブラエルが覇権を握る前は、航空

各社の主力リージョナルジェット機でした。

機種

日本ではIBEX(アイベックス)がCRJ700を保有しています

現行機はCRJ700(1クラス74席)と、これを3クラス50席にしたCRJ550、CRJ900

(1クラス90席)、CRJ1000(1クラス104席)の4機種。日本の航空会社では、日本航空

(JAL/JL、9201)グループで地方路線を担うジェイエア(JAR/XM)がCRJ200

(1クラス50席)を、アイベックスエアラインズ(IBEX、IBX/FW)がCRJ200(同)

とCRJ700(1クラス70席)を運航していましたが、両社ともCRJ200は退役済みで、国内

で運航中の機材はIBEXのCRJ700のみです。

CRJ シリーズ航空機は 1991 年に初飛行し、1992 年にカナダの型式証明を取得しました。

このプログラムは、50 席の Canadair Regional Jet の発売により地域航空に革命をも

たらしました。CRJ シリーズ プログラムはその後拡張され、1997 年には 70 席の

CRJ700、2000 年には 86 席の CRJ900、2007 年には 100 席の CRJ1000 が発売されました。

CRJ シリーズは、過去 30 年間、世界で最も成功した地域型航空機ファミリーです。この航空

機は信頼性が高く、人々とコミュニティを結びつける世界の航空機群のバックボーンとして知

られています。

三菱重工の起源は1884年に遡ります。この年、三菱の創業者・岩崎弥太郎が官営長崎造船

所を借り受け、長崎造船所と名付け、本格的に造船事業を開始しました。

この造船事業は後に三菱造船株式会社となり、1934年に三菱重工業株式会社として発足し、

船舶、重機、航空機、鉄道車両を製造する日本最大の民間企業としての地位を確立しました。

三菱重工は、各社の経営と技術力を統合し、国内外の市場で競争力を強化しながら、大きな進

歩を遂げてきました。

まとめ

三菱はスペースジェット(旧MRJ)の失敗からどう立ち直るかが注目されていました。

今回は、自ら航空機を開発するのではなく、既存の企業の航空機を支援する事としています。

これは、今まで三菱が自衛隊の戦闘機を整備してきた実績が生かされています。

元々零戦など名機を生んできた三菱。創設者の岩崎弥太郎の意志を継いでいる三菱の

未来はまだ明るいかもしれません。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました