皆さんこんにちは!
先日、スカンジナビア航空(SAS)の記事をご覧になられた方も多いでしょう。
経営難に陥っているSASは、資金を調達(援助)してもらう代わりにスターア
ライアンスがら離脱することになりました。
SAS、スターアライアンス離脱の日付を決める
スカンジナビア航空(SAS)は、スカイチームへの移行に先立ち、8月末にスター
アライアンスを離脱することを発表しました。
同社は、スカイチームメンバーのエールフランス-KLMオランダ航空とデンマーク
国を含むコンソーシアムからの12億ドルの投資を伴う再編プロセスの一環として、
1997年に共同設立した提携から8月31日に離脱すします。
SASは、「広範な商業関係」を発展させ成長させるために、スカイチームおよび
「多くの加盟航空会社」と「交渉を進めている」と述べました。同社のロイヤルテ
ィ プログラムである EuroBonus は継続され、乗客は 9 月 1 日から「ほとんどの」
スカイチーム航空会社の特典を利用できるようになります。
SASは声明で「顧客に19社の新たな航空会社と世界中の1,060以上の目的地へのア
クセスを提供できることを楽しみにしている」と述べています。 「顧客は、これま
で利用できなかった目的地へのより多くの旅行の選択肢を享受しながら、お気に入
りの都市や地域への継続的なアクセスを享受できるでしょう。」
SAS Forward 再建計画の一環として、SAS は 2022 年 7 月に米国連邦破産法第
11 条に基づく破産保護の申請を自主的に申請しました。この手続きにより、同社
は労働協約を再交渉し、会社の債務を再編し、保有機材を再構成することが可能に
なりました。
3月19日のニューヨーク破産裁判所の承認を受けて、航空会社の持株会社は3月27日
にスウェーデンで米国連邦章11の手続きの要件である更生手続きを開始しました。
SASは2024年上半期の終わりまでに再編手続きが完了する予定です。
同グループの破産からの脱出は、エールフランスKLMオランダ航空、ヘッジファンド
のキャッスルレイク、投資運用会社リンド・インベスト、デンマーク国からの12億
ドルの資金で賄われる予定。
エールフランスKLMオランダ航空のベンジャミン・スミス最高経営責任者(CEO)
は2月下旬の投資家向け電話会見で、グループが最初の19.9%の株式を取得するまで
に大きな競争政策上の障害はないと予想していると述べました。ただし、アムステル
ダム・スキポール空港では救済措置が必要となる場合があります。
スミス氏は、エールフランス・KLMオランダ航空が過半数の株式の確保を目指し、
SASの所有権をさらに高めるために「深い協議」を行っていると付け加えました。
同氏は、同グループはすでにいくつかの商業提携を進めており、また「予防接種を
受けていない規則の下で可能な限り我々のサービスに協力してもらっている」と述
べています。
SASはすでに、デンマークの首都コペンハーゲンからスカイチームのデルタ航空の
本拠地であるアトランタ・ハーツフィールド・ジャクソン国際空港までの大西洋横
断路線を追加するなど、ネットワークの変更を開始しています。 6月17日からは
夏季期間中、エアバスA330-300型機を使用して毎日運航する計画です。
8月31日のSAS離脱の確認を受けて、スターアライアンスは加盟17社が「スカンジ
ナビア発着の直行便の提供を継続する」と発表しました。さらに、「これらのスター
アライアンス加盟航空会社は、世界中の23のハブ空港からスカンジナビアへ月間
3,700便以上のフライトを運航し、航空会社アライアンスとしては最多となる1,100
以上の国際目的地への接続を顧客に提供することになる」と付け加えました。将来
的には、スター アライアンス加盟航空会社がスカンジナビアに追加のサービスを提
供する可能性があります。」
スター アライアンス加盟航空会社
コード | 航空会社 | 英名 | 国 | マイレージ |
---|---|---|---|---|
エアカナダ・エクスプレス | Air Canada Express | カナダ | ||
4U | ジャーマンウイングス | Germanwings | ドイツ | |
A3 | エーゲ航空 | Aegean Airlines | ギリシャ | |
AC | エアカナダ | Air Canada | カナダ | Aeroplan |
AI | エアインディア | Air India | インド | Flying Returns |
AV | アビアンカ・ブラジル航空 | AVIANCA | コロンビア | |
BR | エバー航空 | Eva Airway | 台湾 | Infinity MileageLands |
CA | 中国国際航空 | Air China | 中国 | フェニックスマイル |
CL | ルフトハンザ・シティーライン | Lufthansa CityLine | ドイツ | |
CM | コパ航空 | Copa Airlines | パナマ | |
ET | エチオピア航空 | Ethiopian Airlines | エチオピア | シェバマイルズ(Sheba Miles) |
KF | ブルーワン | Blue1 | ヘルシンキ | EuroBonus |
LH | ルフトハンザ | Lufthansa | ドイツ | Miles & More |
LO | LOTポーランド | LOT Polish Airlines | ポーランド | Miles & More |
LX | スイス・インターナショナル・ライン | Swiss International Air Lines | スイス | Miles & More |
MS | エジプト航空 | EgyptAir | エジプト | EgyptAir Plus |
NG | ラウダ航空 | Lauda Air | オーストリア | |
NH | ANA | All Nippon Airways | 日本 | ANA Mileage Club |
NM | マウントクック航空 | Mount Cook Airline | ニュージーランド | |
NQ | エアージャパン | Air Japan | 日本 | |
NZ | ニュージーランド航空 | Air New Zealand | ニュージーランド | エアポインツ |
OS | オーストリア航空 | Austrian Airlines | オーストリア | Miles & More |
OU | クロアチア航空 | Croatia Airlines | クロアチア | Miles & More |
OZ | アシアナ航空 | Asiana Airlines | 韓国 | Asiana Club |
QK | ジャズ航空 | Jazz Aviation | カナダ | |
SA | 南アフリカ航空 | South African Airways | 南アフリカ共和国 | Voyager |
SK | スカンジナビア航空 | Scandinavian Airlines System | スウェーデン,デンマーク,ノルウェー | EuroBonus |
SN | ブリュッセル航空 | Brussels Airlines | ベルギー | Miles & More |
SQ | シンガポール航空 | Singapore Airlines | シンガポール | KrisFlyer |
TG | タイ国際航空 | Thai Airways International | タイ | ロイヤルオーキッドプラス |
TK | ターキッシュエアライン | Turkish Airlines | トルコ | Miles & Smiles |
TP | TAPポルトガル航空 | TAP Portugal | ポルトガル | Victoria |
UA | ユナイテッド航空 | United Airlines | アメリカ | Mileage Plus |
WE | タイスマイル | Thai Smile | タイ | |
ZH | 深セン航空 | Shenzhen Airlines | 中国 |
スターアライアンス は、1997年5月14日に設立された、世界初で世界最大の航空
連合です。
その加盟会社による就航国は190カ国余り、1,300以上の空港に達し、1日当たりの
便数は21,000便を超えます。
現在、世界の航空連合には「スターアライアンス」「ワンワールド」「スカイチーム」
の3つがあり、世界3大航空連合と呼ばれます。大手航空会社のほとんどが、いずれか
のグループに加盟しており、それぞれの航空連合(アライアンス)ごとにコードシェ
ア便の運航など、協力関係を構築しています。
同じアライアンスの航空会社を使うメリットとして、効率的にマイルを獲得できるこ
とが挙げられます。スターアライアンスに加盟している航空会社同士は、マイレージ
プログラムを相互提携しています。
従来は航空会社別にマイルを貯める必要がありましたが、アライアンスの仕組みを活
用すると、ひとつの航空会社のマイレージプログラムで一括管理が可能となります。
まとめ
スカンジナビア航空が再建のためにスターアライアンスを離脱する判断は正しかった
のでしょうか?スターアライアンスは、エアカナダ,ユナイテッド航空,ルフトハン
ザ航空,スカンジナビア航空,タイ国際航空が始めたアライアンスです。そのスカン
ジナビア航空の今回の離脱です。過去にもいくつかの航空会社がスターアライアンス
を離脱しています。その中でもメキシカーナ航空は、2000年にスターアライアンス
に加盟しましたが、4年後の2004年には離脱しJALが加盟しているワンワールド
に移籍したのです。
現在は、LCCやリージョナル航空が世界や地域を網の目のように繋げています。
以前のような、マイレージやコードシアのメリットは薄れつつあります。特にLCC
の台頭により旅の形も大きく変りました。また、アライアンスに加盟している大手
航空会社もコロナやマイレージの負担により、マイレージの比率を下げています。
高い正規料金を払ってもマイルをためるのか、それとも格安の料金で欠航、遅延な
どのリスクを取りながらでも旅をするのか?今後、お客さんの選択はどちらに軍配
を上げるのでしょうか?
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
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