皆さんこんにちは!
軽スポーツ飛行機メーカーのアイコン・エアクラフトが破産手続きを開始しました。
好調に見えたアイコンA5の販売。アイコンは再び離陸できるのでしょうか?
再編プロセスには会社売却の計画も
カリフォルニア州バカビル本社にあるアイコン A5 水陸両用軽スポーツ機 © Matt Thurber
3月4日、軽スポーツ飛行機メーカーのアイコン・エアクラフトと関連債務者3社は、
デラウェア州連邦破産裁判所に米国破産法第11章に基づく救済を求める自主的な
申し立てを行いました。関連債務者には、Rycon、IC Technologies、Icon Flying
Clubが含まれます。アイコンは A5 水陸両用軽スポーツ航空機を製造しています。
同社の声明によると、アイコン・エアクラフトは再編プロセスの一環として、
「顧客と事業のサポートを継続」しながら自社を売却することを目指しているとい
うことです。 「顧客やベンダーとの約束の履行や全従業員への義務の履行など、
通常の過程での請願後の業務と費用に資金を提供する」ために、債務者への融資
を手配しました。
アイコンのジェリー・マイヤー最高経営責任者(CEO)は「当社は今後も航空機
の製造と販売を継続し、顧客に一流のサービス、訓練、サポートを提供する予定だ」
と述べました。 「このプロセスにより、企業は現在の課題に対処し、これまで以上
に強力な新しい所有権を獲得し、革新性、安全性、素晴らしい飛行体験に焦点を当
てた素晴らしい飛行機を作り続けることができると信じています。」
破産申請によると、アイコンの最大の債権者はイースト・ウェスト・バンクで、無
担保債権6500万ドル(約100億円)を保有しています。最大30社の他の債権者には、
東レ・アドバンスト・コンポジット(213,441.83ドル)が含まれます。
カリフォルニア州ソラノ郡 (56,619ドル)、アイコンのバカビル空港本社の所在地。
ガーミン(34,631.25ドル);そしてベリンジャーエアロ(22,927.76ドル)。
アイコンのあらゆる種類の株式の10パーセント以上を保有する株式保有者のリスト
には、PKインベストメント、PKキャピタル、PKA、SHエターナル、バンスクII、
南山グループ、ヤマハ発動機、上海順新企業管理コンサルティングが含まれます。
他の株式保有者の中には、アイコンの共同創設者であるカーク・ホーキンス氏と
スティーン・ストランド氏がいます。バーン・レイバーン、エクリプス・アビエー
ションの創設者。テクノロジー評論家エスター・ダイソン。レイ・ドルビー 2002
トラスト B;そして他の多くの個人や団体などです。
アイコンは破産手続き中、「透明性を確保し、重要な進展に関する最新情報を提供
するために、顧客、サプライヤー、従業員、その他の利害関係者とのオープンなコ
ミュニケーションラインを維持する」ことを計画しています。
マイヤー氏は、「第 11 章申請の目的は、会社の財務上の課題を解決し、A5 を
今後何年にもわたって成功に導くことです。」と説明しました。この状況が関係者
全員にとって困難をもたらしていることを私たちは理解しています。しかし、これ
らの措置を講じなければ、当社が最も得意とすること、つまり素晴らしい飛行機を
製造し、航空機の所有者をサポートすることを実現するための実行可能な道はあり
ません。」
まとめ
アイコンA5は、世界でも珍しい水陸両用のLSA(超軽量小型機)です。
しかし、その斬新なデザインとは異なり、航空機の操縦は難しいものがあります。
特に水面への着陸は経験を積まないと困難なものです。水面がなぎで波もない湖
への着陸も一見、簡単そうに見えますが風向きなどによって転覆の危険性があり
ます。
アイコンA5墜落事故。搭乗者2人死亡。(2019年7月27日 )
この事故を含め、2件の死亡事故を起こしています。
開発当初は、翼の下のフローターの不具合により転覆事故も相次ぎました。
通常(陸上機)のLSAよりは、操縦技術が必要なため販売数は世界でも
100機(2019年時点)とけして多くはありません。
そしてこのところの原料高騰により、販売価格も395,000ドル(約5,500万
円)と値上がりしています。
今後は、アメリカの民事再生法に則り企業の再生が行われますが、再建の
道のりは険しいものになるでしょう。
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
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