マック最終目的地へ

飛行機

皆さんこんにちは!

最年少世界一週飛行ギネス記録に挑戦しているマック・ラザフォートさん、17

が8月23日に最終目的地の手前のベルギーに到着しました。今回は、LSA

について見ていきましょう。

最年少世界一周飛行記録

マック・ラザフォードさんは、昨日の8月23日にベルギー南部のシャルルロワ

・ビッゼ飛行場に無事着陸しました。今日24日には、最後のフライトで最終目

的地ブルガリアに到着すれば、2021年にイギリスのトラビス・ルドローさん

の18歳での最年少記録を更新します。

マックさんは『ロシアの戦争で通過することができず、日本まで迂回して、そこ

からアメリカまでの10時間のフライトが長かった』とインタビューに答えてい

ます。世界一周飛行に出発したときはまだ16歳でしたが、5大陸、52カ国を

飛行中に1歳年をとったということになります。それほど長い旅だったのです。

みなさんもご存じの通り、姉のザラさんも今年の1月に女性最年少世界一周飛行

に成功しています。

MACSOLO マックさんのインスタグラムより

LSA

シャーク エアロ

今回、マックさんが使用した航空機は、シャーク エアロ製のLSA シャーク

という軽飛行機です。LSALight Sports Aircraft

略です。日本にはこのカテゴリーはありません。シャークエアロは姉のザラさん

の時にはサポートを行いましたが、マックさんの時には会社を挙げての支援はし

ませんでした。理由は、次の2つです。

1つ目は、ロシアとウクライナの戦争の影響で、本来飛行すべきロシア上空の飛

行の許可が下りなかったために、マックさんの機体は機体本来の最大搭載燃料で

ある100リットルの燃料の他に、後ろの座席に予備の燃料を搭載しました。こ

のことが、会社のシャークという機体の性能では無いこと。

2つ目は、マックさんの年齢が16歳(飛行開始時)という年齢が会社のポリシー

に合っていなかったことでした。姉のザラさんは18歳でした。

ともあれ、マックの記録には賞賛を送っています。

LSAの無い日本

LSAの歴史は、以前にもお話ししたとおり、アメリカで40年前の1980年代

に、PL法(製造物責任法)が施行され小型航空機メーカーの収益が減り、倒産や

廃業する会社が増えました。アメリカ政府と業界団体はこれに危機感を感じ、LS

Aという新しいジャンルの航空機を開発しました。現在では、アメリカ、カナダ、

オーストラリア、ヨーロッパ諸国もLSAの普及に力を入れています。ICAO(

国際民間航空機構)もLSAの普及を推奨しています。特に、アメリカはさらなる

規制緩和に積極的で、機体総重量の上限を引き上げる見込みです。

航空先進国では、このLSAを利用して飛行訓練を行っています。LSAの利点は

機体自体も安価で、ライセンス取得が容易で年齢も16歳から取得できるからです。

日本では、自家用飛行機のライセンスを取得するには500万円ほどかかります。

アメリカでFAAの同じライセンスを取得するのにかかる費用は、アメリカでの宿泊

費、生活費、旅費などを合わせても200万円以下で収まります。やはり、日本は

お金がかかりすぎです。これはパイロットになろうという人がなかなか育ちません。

飛行機のライセンス

飛行機のライセンスには大まかに3つがあります。

自家用操縦士

報酬を受けない(乗る人から料金を取らない)で、無償の運航を行う航空機を操縦

することができるライセンスです。年齢は17歳から、最低飛行時間は40時間

自動車の免許でいうところの第一種免許(普通免許)と同じ感じです。

事業用操縦士

報酬を受けて行う航空機の操縦するためのライセンスです。年齢は18歳以上、

最低飛行時間は200時間以上です。自動車でいうところの第二種免許、タクシー

やバスの運転手と同じです。

定期運送操縦士

国際線、国内線の定期運送事業(エアライン)の機長のライセンスです。ただし、

飛行機の構造上2人で操縦する航空機を操縦する場合に限られます。年齢は21

以上で、飛行時間は1500時間以上必要です。

FAAのライセンス

10年前、私もアメリカでFAAのATP定期運送用操縦士ライセンスを取得し

ました。ボーイング737のシュミレーターで10時間訓練をして、FAAの試験

を受験しました。8人の同期(同じ訓練仲間)がいて、そのうち6人がアメリカ軍

出身者でした。彼(彼女)らは、軍に10年以上勤めると民間の航空会社に行ける

資格がもらえます。このフライングスクールはイーストジェットのOBが運営して

おり、卒業後は就職先も斡旋してくれます。アメリカでは航空会社に入る前にATP

ライセンスを取得しておく必要があります。それが採用条件の一つです。

まとめ

航空機のライセンスは、取得するには時間とお金が必要です。なぜ、日本はこんな

にお金が必要なのでしょうか?需要と供給のバランスが取れていないからです。

アメリカとはいいませんが、日本もLSAを導入して、誰でも気軽に空を飛べるこ

とができる日が来ることを切望します。

 

それでは今日はこの辺で・・・

またお会いできる日を楽しみにしています。

 

 

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