皆さんこんにちは!
日本のヘリコプターのチャーター会社『Air-X』が、ブラジルの大手航空機メーカー
エンブラエルが開発中のeVTOL『イブ』をなんと50機も購入するニュースが飛び込
んで来ました!
AirXが東京でeVTOLチャーター便や観光ツアーを計画
日本の航空券予約プラットフォーム AirX は、Eve Air Mobility と最大 50 機の eVTOL 航空機の契約に関する意向書に署名しました。
Eve Air Mobility(イブ・エア・モビリティ)は、日本のヘリコプター航空予約プラッ
トフォームAirXと、イブの4人乗りeVTOL航空機最大50機の暫定販売契約を締結し、
同社は首都圏での観光ツアーや商用エアタクシー運行に使用する予定です。
4月17日に署名された意向書で、AirXは10機の発注とさらに40機のオプションを発
注することを約束しました。
イブのeVTOLエア タクシーに加えて、AirX は イブの都市 ATM (航空交通管理)
システムにも契約しており、フリート オペレーター、バーティポート、および航空
ナビゲーション サービス プロバイダーにスケーラブルな都市エア モビリティ サー
ビスを提供します。イブによりますと、都市 ATM (航空交通管理)システムは「安全
で効率的、予測可能なエコシステムが他の多くの空域ユーザーとともに eVTOL 運
用をサポートできるようにする」ように設計されています。
AirXの最高経営責任者(CEO)手塚極氏は声明で「私たちはイブの技術力だけでな
く、エコシステム構築への取り組みにも深い感銘を受けている」と述べました。
「私たちの目標は、現在の業界に革命を起こし、交通サービスを誰にとっても便利
で手頃な価格にすることです。当社の知識、経験、既存のビジネス プラットフォー
ムをイブの包括的なソリューションと統合することで、日本での eVTOL 事業を推
進し、輸送の限界を克服したいと考えています。」
2015 年に設立された東京に拠点を置く AirX は、他社が運航する航空機でのチャー
ター便を提供しており、自社のデータベースとソフトウェアを使用して利用可能な
航空機を特定し、即時価格を提供します。同社はeVTOLエアタクシーをアイロスネ
ットワークに追加する予定ですが、このeVTOLを誰が運行するかはまだ明らかにし
ていません。
AIR-Xはまた、チャーターネットワークに中国のEHang(イーハング)の2人乗り
EH216自動運転eVTOLを最大50機含める計画であると同社は2022年に発表して
います。中国に拠点を置くEHangは最近、商業用の型式証明書を取得した世界初の
eVTOL開発者となったばかりです。航空タクシーの運行も行っていますが、同社は
日本の航空安全規制当局からの承認がいつ得られる見通しかをまだ明らかにしてい
ません。
AirXとEHangは先月、茨城県つくば市に都市型エアモビリティセンターを開設し、
AirXはEH216などのeVTOL航空機や2026年に就航予定のイブのエアタクシーを利
用した観光ツアーの提供を目指しています。
イブは現在、イブの親会社エンブラエルに近い、ブラジル・サンパウロ州の工場で
最初の本格的な試作機を組み立てており、今年後半に飛行試験を開始する予定です。
同社はここ数カ月間サプライヤーの選定を発表しました。 4月14日、同社は韓国航
空宇宙産業が、電力ユニットと8基の垂直リフトプロペラを支える機体の一部である
eVTOLパイロンを供給すると発表。 2月にイブは、アシトゥリが翼外板とスパーを
供給し、クルーゼが一般にパイロットの操縦桿として知られるインセプターを供給
することを明らかにしています。
AirXとの契約後、イブは現在、約3,000機のeVTOL航空機の意向書を保有していると
述べましたが、同社はそれらの「事前注文」のうち何機が現金での入金によるものか
は明らかにしていません。
Eve のeVTOL
イブ・エア・モビリティ
Eve Air Mobility は、4 人乗り eVTOL を 2026 年に市場投入することを目指しています。(画像: Eve)
イブは、アーバン エア モビリティ エコシステムの開発に専念しています。エンブラ
エルの 50 年以上にわたる航空宇宙専門知識に裏打ちされたスタートアップの考え方
の恩恵を受け、イブは、高度な eVTOL プロジェクト、包括的なグローバル サービス、
サポートネットワークと独自の航空交通管理ソリューションの開発に注視しています。
2022 年 5 月 10 日以降、イブはニューヨーク証券取引所に上場されており、同社の
普通株式および公的新株予約権は「EVEX」および「EVEXW」というティッカーで取
引されています。
イブは、今日の空の安全を守る信頼できる航空交通管理 (ATM) システムの開発にお
ける数十年の経験を活用して、このビジョンを現実にしています。
当社のソリューションは、都市航空交通管理コンセプト (都市 ATM) を前進させ、航
空ナビゲーション サービス プロバイダー、都市当局、航空機オペレーター、Vポート
オペレーター、他の UAM 関係者とも緊密に連携しています。
離陸前から着陸後まで、都市環境はイブが開発する統合システム、サービス、テクノ
ロジーに依存し、安全で効率的かつ予測可能なエコシステムが他の多くの空域利用者
とともにeVTOL運用をサポートできるようになります。将来的には、インフラストラ
クチャと規制の進歩により、これらのネットワーク管理サービスに依存して、パイロ
ットが搭乗しない自律飛行が可能になるでしょう。
イブは、世界有数の航空機メーカーであるエンブラエル内の独自のマーケット アク
セラレータである Embraer-X 内のプロジェクトとして 2017 年に始まりました。
飛躍的な成長の機会につながる破壊的な機会を見つけるために作成された都市エアモ
ビリティのアイデアは、シームレスなエンドツーエンドのエクスペリエンスを提供し
て、世界中の都市の人々のモビリティを向上させることを目標として考案されました。
イブの eVTOL は 100% 電気式であり、人間中心の設計により、騒音を最小限に抑
えることで乗客、パイロット、コミュニティの安全性、アクセシビリティ、快適性が
確保されています。開発当初には試験運用が行われますが、将来的には無人運航の準
備を行っています。
その開発は、都市のさまざまなモビリティのミッションに適した車両となるよう、最
も適切な特性を優先して開発されています。最も注目を集める機能は、8 つのローター
です。その理由は単純かつ根本的なものであり、それは安全性です。複数のローターに
より、当社の eVTOL はより堅牢になり、さまざまな条件に対応できるようになります。
この航空機のもう 1 つの重要な性能特徴は、揚力 + 巡航構成です。航空機には垂直飛
行用の専用ローターと巡航飛行用の固定翼があり、飛行中に位置を変更するためのコン
ポーネントは必要ありません。
従来の固定翼とローターおよびプッシャーを組み合わせることで、安全性、効率性、信
頼性、および認証性を重視した実用的で直感的なリフト + クルーズ設計が可能になりま
す。航続距離が 60 マイル (100 km) の当社の eVTOL は、持続可能な通勤と騒音フッ
トプリントの削減を実現し、巡航中の騒音も大幅に低減します。
イブのeVTOLは乗客4名とパイロットを乗せており、無人飛行が認定されれば最大6名が
搭乗できるようになります。さらに、各乗客は、航空会社が認めたものと同じサイズお
よびタイプの標準的な機内持ち込み手荷物を持ち込むことができます。また、折り畳み
式の車椅子にも対応できるように準備されています。
広い客室、最大6人が搭乗できます。
第 4 四半期および 2023 年度の業績
イブは、2022 年第 4 四半期の純損失が 2,010 万ドルだったのに対し、2023 年
第 4 四半期には 3,930 万ドルの純損失を報告しました。 2022 年第 4 四半期に
発生した非経常販売費、一般管理費 (SG&A) の 260 万ドルを調整すると、主に
同期間中に発行された新規ワラントに関連し、純損失は 1,750 万ドルとなりまし
た。イブは、2023 年第 4 四半期に、前 CEO の辞任に伴う譲渡制限付株式単位
(RSU) の没収により 110 万ドルの販売管理費の利益を認識したため、2023 年第
4 四半期の経常純損失は 4,040 万ドルとなりました。当四半期の経常純損失の増
加は主に研究開発(R&D)費用の増加によるもので、これはマスターサービス契約
(MSA)を含むUAM向け製品およびソリューション一式の開発を進めるために必要
なコストと活動です。 )エンブラエルと。研究開発費は、2023 年第 4 四半期には
3,360 万ドルでしたが、22 年第 4 四半期には 1,800 万ドルでした。イブの研究
開発コストは主に、イブのいくつかの開発活動を行うエンブラエル社との MSA に
よって推進されています。これらの取り組みは、部品の購入、最初の本格的なプロト
タイプの組み立て、継続的なエンジニアリング、プログラム開発、テストインフラ
ストラクチャなど、eVTOL の開発が進むにつれて強化され続けています。
イブの直接従業員数は増加し続けているにもかかわらず、上記の非経常費用を除く
と、販売費および一般管理費は 2022 年第 4 四半期から 23 年第 4 四半期の両方で
640 万ドルと比較的横ばいでした。人件費の増加は、外部委託サービスと取締役お
よび役員保険の削減によって相殺されました。
イブの 2023 年第 4 四半期の現金消費総額は2,450 万ドルでしたが、22 年第 4 四
半期は 2,080 万ドルでした。 Eve の航空機開発に関連する研究開発費と販売管理
費が、当四半期の現金消費増加の主な要因でした。
株式会社AirX
AirXは、空の交通デジタルプラットフォームを開発するテクノロジーカンパニーです。
AirXは、空”を自由に使える世界を目指し、ヘリコプター・エアモビリティの事業を
展開しています。
ヘリコプターによる遊覧飛行や貸し切りサービス、また災害時の支援など多岐に渡る
事業を展開しています。
交通手段としてホテルや観光地への移動、全国の空き地をヘリポートとして整備し
運用するなど、ヘリコプターを活用した事例が数多くあります。
AirXは都市間の旅客・物資輸送を新しい交通インフラであるUAM(アーバンエアモ
ビリティ)を用いることで、都市部の渋滞解消・移動時間短縮や交通インフラが不
十分な地域での移動手段の提供、災害時の活用など、新たな価値の創造し、誰もが
利用できる世界の実現を目指しています。
まとめ
日本のAIR-Xが積極的にeVTOL航空機を導入することに驚きです。
中国のEHang EH216Sに関しては、中国国内でのいわゆる型式証明を取得するこ
とができました。このことは、中国がEHangのeVTOLに安全性を認めたことにな
ります。EHang EH216Sに関しては、日本の企業数社が購入しています。
日本でもデモフライトという形での飛行を行っています。
一方、イブの開発中のeVTOLはまだ実際に飛行試験すら行われていません。
いわば『青田買い』の状況です。いくらバックに航空大手(エンブライエル)が
いるといっても、将来に不安もあります。
また、運航会社が未定というのも不安材料です。日本では、eVTOLの開発企業
はあるものの、いまだに成功した会社はありません。来年の大阪万博の目玉で
あったeVTOLの飛行は事実上なくなったわけです。
現在、日本の大手航空会社、JAL(ジョビー)、ANA(バーティカル・エア
ロスペース)のeVTOLの購入を明らかにしていますが、運航自体は未知の領域
です。そしてなにより、日本の法整備やインフラが全く整っていません。
Air-Xの取り組みは、実績を積み重ね既成事実を造ることで、日本の航空業界に
風穴を開けてほしいと思っています。
それでは今日はこの辺で・・・
またお会いできる日を楽しみにしています。
コメント